前歯の隙間のせいで見た目にコンプレックスを抱き、口を開いて笑うことをためらう方もいらっしゃると思います。
「治療したいけど、どの方法がよいか分からない・・・」
そんなお悩みの方向けにすきっ歯の原因や各治療でのメリット等、お伝えしていきます。
そもそもすきっ歯とは?
すきっ歯とは、歯と歯の間に隙間があることを指し、正式名称は、空隙歯列(くうげきしれつ)といいます。
すきっ歯は、歯の隙間に食べかすが挟まり、虫歯になりやすい傾向があります。また、発音もしにくくなり、聞き取りづらくなってしまいます。
すきっ歯の原因
すきっ歯の主な原因として、以下の4つが挙げられます。
- 天性欠如歯がある
- 顎と歯のバランスが悪い
- 歯周病
- 普段の習慣
これらを順番に解説していきます。
天性欠如歯がある
大人の歯は全部で28本ありますが、生まれつき歯が足りない方もいます。
そのため、歯の生えるスペースが余って隙間ができる可能性があります。
顎と歯のバランスが悪い
歯のサイズは正常でも、下記3点に当てはまる場合は、歯の隙間が生じます。
- 顎が大きい場合
- 顎に対して歯のサイズが小さい場合
- 歯の生えるペースが大きすぎる場合
歯周病
周病とは、周りの歯茎や骨を溶かしてしまう病気です。
歯周病になると、歯を支える骨が弱くなり、歯茎が下がります。その影響で、少しずつ歯が移動してしまいます。
普段の習慣
生活習慣や癖などいくつかの習慣が重なり合ってすきっ歯になる要因となります。
【例】
- おしゃぶりをする癖:歯が前に出てしまい、すきっ歯になる可能性があります。
- 頬杖:顎のバランスが崩れ、すきっ歯の可能性があります。
- 舌を前に押し出す癖:前歯の裏を無意識に舌で押している場合、継続的な力が加わり、前歯が徐々に開いてしまいます。
- 寝るときの姿勢:横向きやうつ伏せで寝る習慣は、歯並びのゆがみにつながります。
すきっ歯の治療方法について
すきっ歯の治療方法は、以下の5つの方法が挙げられます。
- 表側矯正
- 裏側矯正
- マウスピース矯正
- セラミック矯正
- ダイレクトボンディング法
これらを順番に解説していき、メリット・デメリットもご紹介します。
表側矯正
歯の表側に“ブランケット”という器具を装着し、ワイヤーを通して治療をしていきます。
メリット
- 重度な症状にも対応可能。
- 歯の隙間だけではなく、歯並びも治療可能。
- 治療判例が他の治療より多い。
- 裏側矯正より安価。
デメリット
- 器具が口腔内に当たり、口内炎ができる可能性がある。
- 装置が目立ちやすい。
裏側矯正
歯の裏側に“ブランケット”という器具を装着し、ワイヤーを通して治療をしていきます。
メリット
- 重度な症状にも対応可能。
- 歯の隙間だけではなく、歯並びも治療可能。
- 舌の癖である、前歯の裏を無意識に押している方は、その癖が解消される。
- ホワイトニングの治療も受けられる。
デメリット
- 装置が舌に当たり、痛くなる可能性がある。
- 嚙み合わせが深い場合には、装着できない。
- 舌がうまく回らないため、発音がしづらい可能性がある。
- 表側矯正より高価。
マウスピース矯正
ほぼ透明なマウスピースを使用し、治療をしていきます。
メリット
- 矯正していると気づかれにくい。
- 取り外し可能のため、お手入れが簡単。
デメリット
- 歯を動かすためには、1日20時間以上使用する必要がある。
- 歯周病だと治療できない可能性がある。
- 隙間が大きいと治療できない。
セラミック矯正
記3つの矯正とは違い、歯を動かさないのが特徴です。
歯を動かすのではなく、歯を削り、セラミックの被せものをすることで、歯と歯の隙間を埋めていく手法です。
メリット
- 審美性に優れたため、すきっ歯の治療に加えて歯の色をきれいにすることができ、汚れも付きにくい。
- 頑丈で外れる可能性が低い。
デメリット
- 費用が高い
- 歯を削らないといけない。
ダイレクトボンディング法
虫歯の治療で使用するレジンを使用し、歯を削ることなく、歯と歯の隙間の治療ができます。
メリット
- 樹脂をつけるだけなので、他の治療より期間が早く終わる。
- 歯を削らなくてよい。
- 他の矯正より、比較的安価
デメリット
- 治療をした後に、ホワイトニングができない。(レジンを白くできないため)
- 歯の隙間を埋めるだけなので、歯並びを改善することはできない。
- 歯の隙間が大きすぎると治療ができない可能性がある。