開咬

ぽかんと口が空きがちな開咬。歯並びが気になってうまく笑えないと悩んでいる方もいらっしゃるかと思います。

「治療したいけど、どの方法がよいか分からない・・・」

そんなお悩みの方向けに開咬の原因や各治療でのメリット等、お伝えしていきます。

そもそも開咬とは？

開咬の原因

開咬の原因となるものとして、遺伝によるものと普段の習慣によるものが挙げられます。

遺伝によるもの

遺伝により、骨格的に問題があり、顎の成長が悪かったり、逆に良すぎたり（過成長）すると開咬になる可能性が高くなります。

普段の習慣

生活習慣や癖などいくつかの習慣が重なり合って開咬になる要因となります。

【例】

• 指しゃぶりをする癖：歯に持続的に力が加わることで、上下前歯に隙間が出来てしまい、開咬になる可能性があります。
• 舌突出癖（ぜつとしゅつへき）：舌を突き出してしまう癖のことをいいます。舌の力が歯に加わり、前歯が少しずつ移動してしまう可能性があります。

開咬の治療方法について

開咬の治療方法について、以下の3つの方法があります。

• 表側矯正
• 裏側矯正
• マウスピース矯正

これらを順番に解説していき、メリット・デメリットもご紹介します。

表側矯正

歯の表側に“ブランケット”という器具を装着し、ワイヤーを通して治療をしていきます。

メリット

• 重度な症状にも対応可能。
• 歯の隙間だけではなく、歯並びも治療可能。
• 治療判例が他の治療より多い。
• 裏側矯正より安価。

デメリット

• 器具が口腔内に当たり、口内炎ができる可能性がある。
• 装置が目立ちやすい。

裏側矯正

歯の裏側に“ブランケット”という器具を装着し、ワイヤーを通して治療をしていきます。

メリット

• 重度な症状にも対応可能。
• 歯の隙間だけではなく、歯並びも治療可能。
• 舌突出癖（ぜつとしゅつへき）の方は、器具があるため、その癖が解消される。
• ホワイトニングの治療も受けられる。

デメリット

• 装置が舌に当たり、痛くなる可能性がある。
• 嚙み合わせが深い場合には、装着できない。
• 舌がうまく回らないため、発音がしづらい可能性がある。
• 表側矯正より高価。

マウスピース矯正

ほぼ透明なマウスピースを使用し、治療をしていきます。
以前は、マウスピース矯正での開咬の治療は治りにくいとされてきました。しかし、現在は、治療が可能です。

メリット

• 矯正していると気づかれにくい。
• 取り外し可能のため、お手入れが簡単。
• 舌の位置も通常な位置に治りやすい。

デメリット

• 歯を動かすためには、1日20時間以上使用する必要がある。
• 歯周病だと治療できない可能性がある。
• 重度な開咬だと治療できない可能性がある。

また、治療と合わせて、MFT（口腔筋機能療法）を行うことが効果的だとされています。

MFT（口腔筋機能療法）とは？

MFT（口腔筋機能療法）とは、口回りや歯並びに関連する筋肉の動きを整えることです。MFTを行うことで、生活習慣の中での悪癖が改善され、きれいな歯並びを維持しやすくなります。